Something about England Here...
Paris — 31 July 2008
Musée du quai Branly
パリにオープンしたケ・ブランリ美術館は、「他者に視線を向ける」ことをコンセプトとし、ヨーロッパ以外の地で生まれた文明と芸術を紹介する新しいタイプの美術館です。
この美術館のお庭を見て、すてき!すごくいい!と思いました。
フランス人のランドスケーパー、ジル・クレモン(Gilles Clement)のデザインです。近代的なシャープな建物に、風にゆれる草の柔らかなラインが融合します。「作品の故郷の原風景に近づくようにプランニング」されたこの庭は、洗練され計算された無秩序さが魅力です。
「人工的な庭園設計は自然を破壊することにつながる」彼は言っています。
Cervinia — 16-20 August 2008
チェルビニアは、チェルビーノ(マッターホルンのイタリア名)の麓にある、標高2050mの小さな村です。
ガーデンショップを辞めて"ぷう時代"に、バラの季節のイギリスを3週間、友人とレンタカーで巡り、
その後、オーストリア、チェコ、スイスをバックパックで、1ヶ月1人旅しました。
マッターホルンの麓の町、ツェルマットのユースホステルのドミトリー(相部屋)で、一緒になったカナダ人の男の子が言いました。
「マッターホルンの向こう側、イタリアから見るマッターホルンの方が、男らしくて僕は好きだ。」
「それに、イタリアの方が美味しいし、安いし、断然いいよ!」 いつか、マッターホルンをイタリアから眺めたいな〜と、ずっと思っていました。
スペインのアルジェシラスからモロッコのタンジェへ、ジブラルタル海峡を超え、初のアフリカ大陸、初のイスラム世界へ、夕明りから宵闇へ3時間の船旅でした。
ジブラルタル海峡でサンセットを見ながら、旅人特有の開放感と未知なる土地への冒険心に満たされて、すご〜く幸せでした。
私は物心ついてからずっ〜と青が好きでした。スカイブルー、アクア、シーブルー、インディゴ、ワスレナグサのブルー、ネモフィラのブルー・・・。モロッコには様々な色彩が溢れています。そんなモロッコでブルーが際立って印象的な場所がありました。
ブルーの街、Chefchaouenへ 19-23 August 2003
渋谷の古本屋さんで、モロッコの旅本を手に取り、青い街の写真を見つけました。
港町タンジェからバスで5時間、山に囲まれた谷あいの街シャフシャウエンにたどり着きました。
濃淡のブルーに彩られたメディナはその時の光や風で刻一刻と表情が変わります。幾つもの小さな路地が、幾重にも交錯するメディナには、そこに迷い惑う楽しさがあります。この小さな村しか知らない絨毯屋のオジさんは、スペイン語、フランス語、イタリア語、英語を話し、旅人を自分のショップに引き込んでは、ミントティーをもてなし、世界情勢について質問し、モロッコ絨毯の素晴らしさを語ります。村の子供たちと川遊びをしたりかくれんぼをしたり、絨毯屋の小部屋でお昼寝したり、夜は安(ぼろ)ホテルの屋上(1泊240yen)で星を眺めながら眠りました。
Majorelle Gardenへ 24 August 2003
マラケシュの街の喧噪から逃れて、マジョレール庭園へ行きました。
フランスの画家マジョレールにより1931年にデザインされ、彼の死後(1962年)、荒れ果てたこの庭を1980年にイブ・サン・ローランが買い取りました。昨年(2008年)亡くなったサンローランの遺灰は、この庭に蒔かれたそうです。
日本の藍でも、ペルシャンブルーでもトルコブルーでもない、マジョレールブルーが印象的な庭でした。
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